設立総会後の発起人説明会

設立総会後 発起人説明会 要約

令和8年5月25日に開催したNPO法人道志村移動サービス設立総会終了後、発起人である荒木茂より、設立の経緯や今後の活動方針について説明を行いました。

その概要をご紹介いたします。


なぜ移動サービスに取り組もうと思ったのか

きっかけは、道志村で高齢者の移動問題に取り組まれていた方(今は議員さんになられています)の活動を支援したいと思い

「道志村に合った移動手段とは何だろう」

そう考えて調べ始めたことが出発点です。

調査を進める中で、どんなに良い制度やアイデアがあっても、それを実際に形にして前へ進める人がいなければ実現しないことを強く感じました。

その後、国土交通省が出している「道路運送法における許可または登録を要しない運送におけるガイドライン」の存在を発見しました、

資金さえ集めれば行政に頼らなくても自力で

「地域の助け合いによる移動サービスが実現できるかもしれない」

と考えるようになりました。 そこが原点です。

また正直に言うと、私自身もお酒が好きで、仲間と飲んだあとに安心して帰れる交通手段があればいいなと思ったことも、この活動を考えるきっかけの一つでした。

高齢者だけではなく、若い人も、子育て世代も、移住者も、誰もが安心して移動できる村になればいい。そんな思いも、この活動の原点にあります。


私が目指していること

私が目指しているのは、単なる移動サービスではありません。

**「持続可能な仕組みづくり」**です。

私自身がいなくなっても続く組織。

特定の個人に依存しない仕組み。

誰でも引き継げる運営体制。

そのために、

  • 定款や規程類の整備
  • 行動指針の整備
  • 運営マニュアルの整備
  • 情報公開の充実

などを少しずつ進めていきたいと考えています。

また、将来的には理事や事務局メンバーも増やし、多くの方が関われる組織へ育てていきたいと思っています。

最終的には私が抜けても活動が持続できるような仕組み、組織作りが私の最大の仕事だと考えています。


行政との意見交換について

移動問題を担当するふるさと振興課とは、昨年から継続して意見交換を行っています。

当初は、

「NPOが独自に資金調達を行い、行政は広報面などで支援する」

という形を想定して調整していました。。

しかし活動を進める中で、移動サービスは非常に公共性が高く、行政との連携が重要であると考えるようになりました。

現在は、

「行政が事業主体となり、NPOが実行部隊として支える形」

という方向性を提案しながら協議を続けています。

事故発生時の責任や安全基準、ドライバー確保など、まだ多くの課題がありますが、今後も継続して意見交換を行っていく予定です。


若い世代が支える道志村へ

私は2021年に道志村へ移住してきました。

当時の人口は1,619人でしたが、現在は1,464人となっています。

道志村人口ビジョンによると同市村の人口は2060年には1000人を切ると予測されています。実際にはそれより早いペースで進んでいます。

人口減少が進むと何が起こるでしょうか?

  • 地域のコミュニティの一部崩壊→災害発生時等に安否確認ができない。共助が働かない
  • 働き手の減少→若い世代が減り担い手がいなくなる
  • 村の産業の衰退→人手不足で事業継続が困難に
  • 税収の減少→人口減少と産業衰退で村の収入が減る
  • 行政サービスの低下→予算が減りサービスの維持が困難に
  • 村民税の上昇→税負担が増え、住民の生活を圧迫
  • 公共バスの維持はますます困難に→人口減少、ガソリン代、人件費の高騰によりさらに費用負担が増える

人口減少と移動の不便さには密接な関係があると考えています。

これは 単に 高齢者の移動の問題と捉えるのではなく20代から40代の現役世代の未来の問題なんです。

働き手不足や地域コミュニティの維持、産業の継続、将来の行政サービスなど、多くの課題とつながっています。

だからこそ、若い世代が自分自身の事 自分自身の将来のこと と関心を持ち 自らの力で道志村の未来を変えようと思っていただく必要があると感じています。

だからこそ、

「若い世代が無理のない範囲で地域に関わること」

が重要だと考えています。

年に数回だけでもいい。

できる時だけでもいい。

多くの人が少しずつ関わることで、大きな力になる可能性があります。

現在の道志村の生産年齢人口(15歳〜64歳)は、約1,000人と推定されています。

アンケート結果から推定される現在の送迎需要は、年間約396回です。

この送迎回数は、

若い現役世代の約132人
(生産年齢人口の約14%)

が、

「1人あたり年3回」

送迎ドライバーとして協力していただければ対応可能な数字となります。


さらに、

生産年齢人口の約27%にあたる256人

の方が、

1人あたり年3回程度

送迎に参加していただければ、

年間約768回の送迎に対応できる計算となります。

これは、将来的に想定される送迎需要にも対応可能な規模です。


私が目指しているのは、

「一部の人が無理をして支える仕組み」

ではなく、

多くの人が、無理のない範囲で少しずつ支え合う仕組み

です。

一人ひとりの負担は小さくても、多くの人が関わることで、大きな支え合いの力になると考えています。

移動サービスは、高齢者支援だけでなく、若い世代の未来づくりでもあると考えています。

配車システムが、送迎を依頼したい利用者と、対応可能な送迎ドライバーを自動でマッチングするため、多くのドライバーが参加しても無理なく運用することが可能です。

そのため、

「一部の人に負担が集中する仕組み」

ではなく、

「多くの人が、できる時に少しずつ支える仕組み」

を実現できる可能性があります。


実証実験について

現在構想している移動サービスは、まず実証実験として実施する予定です。

利用料金や送迎手当、ドライバー確保の方法など、実際に運用してみなければ分からないことが数多くあるためです。

また、クラウドファンディングを活用し、

  • 移動サービスの運営
  • 地域活性化
  • 地域事業者支援

を組み合わせた仕組みについても検証したいと考えています。


NPOが大切にしたい理念

私はこのNPOの理念として、

「温かさ」と「誇り」

を大切にしたいと考えています。

ドライバーの方も、事務局の方も、

「自分は地域のインフラを支えている」

という誇りを持って活動してほしいと思っています。

そして、その誇りを支えるためには、感謝ややりがいだけでなく、適切な手当や環境整備も重要です。

安全な運営には、人材育成や管理体制、十分な予算が欠かせません。

そのためにも、クラウドファンディングや会員募集、協賛企業の開拓などを通じて、持続可能な財源づくりに取り組んでいきたいと考えています。


おわりに

移動サービスは単なる送迎事業ではありません。

私は、

「道志村の未来を支える仕組みづくり」

だと考えています。

今後も行政・地域の皆さまと協力しながら、一歩ずつ前に進めていきたいと思います。

引き続きご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。